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私の本棚 林 マオ さん

「広報とよなか」2015年4月号からから連載の「私の本棚」は、豊中にゆかりの著名人におすすめの本、お好きな本を紹介していただくコーナーです。隔月で掲載されます。

第2回(広報とよなか平成27年6月号掲載)

第2回は、林マオさんの登場です。

「声」で知った宮沢賢治の世界観

『春と修羅』に出合ったのは、小学6年生のとき。当時所属していた劇団の「宮沢賢治」という舞台の一幕でした。当時は詩の深い意味まで理解することはできませんでしたが、舞台で宮沢賢治役の男性の朗読を聞いて、その独特の言葉遣いやリズムにとても魅かれました。特に「わたくしという現象は」から始まる冒頭部分は舞台の風景とともに記憶に残っており、今でも暗唱できるほどです。
 内容が難しくても作品を「声」で楽しむことができると知った私は、5歳下の妹に、宮沢賢治の『風の又三郎』などの読み聞かせをするようになりました。本の世界観を表現するため、場面に合わせて声色を変えるようにもなり、このときの経験が人に何かを伝える、今の仕事につながっているのかもしれません。
 宮沢賢治の作品は、幅広い世代で楽しめると思います。「ぽしゃぽしゃ」といった擬音語は子どもでも楽しめますし、大人にとっては経験を重ねたからこそ分かる独特の世界観を感じることができます。ぜひ皆さんも読んでみてください。

思い出の一冊

林マオさんの写真 本の写真

林 マオ (はやし まお)
 豊中市生まれ。豊中高校卒業。平成20年(2008)読売テレビに入社し、現在アナウンサーとして情報番組などを担当。

思い出の一冊 関連資料はこちら


作品名「春と修羅」

『宮沢賢治全集1』宮沢賢治

筑摩書房
1986.2
4-480-02002-0

林マオさん そのほかのお勧め本図書館展示コーナーのご案内

『春と修羅』をはじめとする、宮沢賢治作品のほかにも、次のような本をあげてくださいました。

東野圭吾『容疑者Xの献身』『白夜行』『浪花少年探偵団』『手紙』『幻夜』『赤い指
東野圭吾さんは大阪府立大学の先輩ということもあり、どこか親しみを持っていたのか、大学生の時に一番読んでおられたそうです。『容疑者Xの献身』は大学時代の友人たちと回し読みをした思い出がおありとのこと

司馬遼太郎「竜馬がゆく」
林マオさんのお父さんがマオさんに勧めた本。最初は聞き流していたのが、入社試験のための移動時間に緊張をほぐそうと手に取り、東京へ向かう新幹線の中で読んで、かえって興奮状態になって、試験に臨まれたそうです。


松谷みよ子『いないいないばあ』 
かがくいひろし『だるまさんが『だるまさんと
エリック・カール『はらぺこあおむし』 
とよたかずひこ『どんどこももんちゃん』
安西水丸『がたんごとんがたんごとん』 などの絵本。
お子さんに繰り返し読み聞かせて、親子で楽しんでおられるそうです。『いないいないばあ』は、今でも一番のお気に入りの本。絵を見せて、オリジナルの物語を作って、お子さんとのコミュニケーションを楽しむことも。

巡回展示の予定は下記のとおりです。詳細は各図書館にお問い合わせください。

図書館巡回展示

     6月 蛍池図書館
     7月 野畑図書館
     8月 岡町図書館
     9月 服部図書館
    10月 高川図書館
    11月 庄内幸町図書館
    12月 庄内図書館
     1月 東豊中図書館
     2月 千里図書館

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