私の本棚 馬場章夫さん
「広報とよなか」2015年4月号から連載の「私の本棚」は、豊中にゆかりの著名人におすすめの本、お好きな本を紹介していただくコーナーです。隔月で掲載されます。バックナンバーはこちらへ
第9回(広報とよなか平成28年8月号掲載)
第9回は、馬場章夫さんの登場です。
大阪の土の匂いがする愛読書
私のデスクには、辞書、事典、地図、写真集が並んでいて、これらの類いが私の愛読書です。
この本は、三部作の三作目。大阪でラジオ番組を担当していて、滋賀県出身の私が大阪のことがつかめずに弱っていた頃に、一作目の「大阪史蹟辞典」に出会いました。本を開いた瞬間にオーラを感じ、飛び上がるほどびっくり、一瞬で大阪を好きになりました。
その頃に、作者の三善先生にラジオの取材でお会いし、聞けば「息子と一緒に大阪中を自転車で駆け回り、地元の人の生の声を聞いてメモに。そのメモ20年分をもとに、作り上げた本」と言うのです。まさに、土の中のミミズを拾うようなもの。大阪の土の匂いがしてたまらない。
三作目のこの本は、さらに半世紀にわたる集大成。府内を駆け巡り、伝説や風説も加わり、全身全霊で集めた現場の生の声が、そのまま会話言葉、しゃべり言葉で書かれているのが面白い。
本は、読んだ人が自由に想像し、自分自身の画面に、映像やドキュメンタリーを描くことができます。特に辞書・事典は、オリジナルの要素の宝庫。それを読んで、どう使うかは自由。
愛する本のことを語りだすと、しゃべりが止まらなくなり、楽しさがあふれて自然と「ムフフ」と妙な笑いがこぼれ出ます。これホントです。
思い出の一冊
馬場 章夫(ばんば ふみお)
ラジオパーソナリティー。昭和14年(1939)生まれ、豊中市在住。昭和47年から毎日放送ラジオ「ごめんやす馬場章夫です」に31年間出演。その後、インターネットラジオJOBBBを家族で立ち上げ、大阪情報やYou Tube動画を発信中。FM千里土曜日「馬場章夫のぼらぼら千里」担当。
文中で紹介された本
『大阪伝承地誌集成』
図書館展示コーナーのご案内
そのほかのお勧め本
思いつくままに書き出してみたところ、なんと、殆んどが、辞書、辞典、地図などの類いでした。今、私のデスクに置いてあるものなどで、仕事上の参考資料としてよくお世話になっている本です。つまり、私の愛読書です。
「大阪人物辞典」(三部作ニ作目)
「カメラ名の語源散歩」
「京都の大路小路 ビジュアル・ワイド」
「植物一日一題」
*注 禁帯出の資料で貸出できません。岡町・野畑図書館の参考室で館内閲覧して頂けます。
「米朝ばなし」
「キャンパスに咲く花 阪大豊中編」
「百菓辞典」は、お菓子の基本的な知識が、西洋スイーツまでしっかり網羅されています。菓子大好き人間である私にとってなくてはならない必需本です。
は、日本のユニーク珍景の百科事典でしょう。パラパラと見ているだけで日本人の奥深くに存在する情念の世界へ到達出来ます。理屈はさておき、元気の湧き出る貴重本です。
また、
というシリーズの絵本も、20冊ほど持っています。
もおすすめです。
馬場章夫さん著書
馬場章夫さんのお薦め本は、8月の岡町図書館(岡町北)をスタートとして、
各図書館内にある展示スペースに特設コーナーを設けて紹介します。
図書館巡回展示